うごめく影の銀行の時代に突入。
コロナによる金融緩和で低金利が続き、この環境のなか世界の機関投資家が企業に直接投資するPD(プライベートデッド)の融資資産が120兆円(1.1兆ドル)に拡大している。
規模や財政基盤の脆弱さから社債が発行できない企業への融資がPDの特徴である。
目立つところでは、米TIAA(全米教職員年金保険組合)が900億ドル、メットライフ生命が720億ドル。カナダのマニュライフインベストメントはピザのフランチャイズチエーンに3610万ドルの直接投資を行っている。
企業は発展成長するためには、常に資金を必要とする。PD(プライベートデット)がこれら資金需要を支え、発展成長につながるか、はたまたリーマンショックの二の前になるか。
個人金融資産は1992兆円、2000兆円を目前にしている。
内訳は、現金預金1072兆円、債券株式210兆円、投資信託89兆円。2000兆円に手が届いた個人金融資産がどこに流れ始めるか。銀行預金金利0.001%の時代は金融政策の間違いであることに我々は気が付いている。
財務大臣鈴木俊一氏は、これら資金の流れを正常な流れに変えられるか。
柳澤伯夫金融大臣は預金者、保険契約者、投資家の利益を守り育てる政策に取り組むのか。金融政策の間違いに気づいた我々はしっかりと行方の見守りが必要である。