人が生きると書いて人生。
動物が生きることはなんというのだろうか。
お釈迦様は生老病死は苦(ダッカ)であると教えています。
ダッカを苦と訳していますが、少し違っているのではないでしょうか。
ダッカ=苦は思うようにならないことです。
生活が苦しい、苦しい弁解、苦しい時の神頼み、苦し紛れなどが苦を表しています。
思うようにならないこととは微妙に違っています。
ダッカはむしろ方丈記(ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。)に近いのではないでしょうか。
生老病死は思うようにならない。思うようにならないことを思うようにしようとするとき生まれるのが苦であり、ダッカは思うようにならないことが普遍の真理であることに気づくことが悟りです。
そうした意味から、ダッカと苦は微妙に違っているわけです。
ダッカは人生は河の流れのように止まることはなく、同じ日々のように見えても同じではないことに気づく智慧を一人ひとりが持っていること。
この事実を知ってどのように生きるか。
人生は自由で、限りない豊穣な世界への道です。