この土地に30年住んでいた。
好日庵にたどり着くまで、何回引っ越ししただろう。
上京し、父親の同僚の子息の下宿部屋に転がり込んだのが東京生活の始まり。
夜行列車「瀬戸号」は、早朝6時に東京駅に着く。
朝もやの中、煙の臭いのする町。
下宿部屋の水道の水がどぶ臭かったことは、鮮明に味覚に焼き付いている。
幡ヶ谷、笹塚、上板橋、平井、千葉、調布、小島町、神田、国領、中野そして染地。
故郷を旅立って60年の歳月が流れた。
調布に30年。神田に23年。調布は第二の故郷と言える。
ふるさとの特徴は、熟睡ができること。
いつの場合の、環境になれるまで、2~3カ月かかた。
が、
ふるさとは、着いたその日から熟睡。
これがふるさとというものなのだろう。
しかも、昨日は、帰宅したのが20時であった。
眠りについたのは25時。
起きたのが6